本と酒があれば、人生何とかやっていける

読んだ本の感想や気付きを中心に、雑感をつらつらと綴っていきます

〈本〉『苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』

先行きに不安を抱えている、大切な部下にこの本を贈りたい。 苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」 作者:森岡 毅 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2019/04/11 メディア: 単行本(ソフトカバ…

〈本〉『史上最恐の人喰い虎 436人を殺害したベンガルトラと伝説のハンター』

【ハンター自身がことの本質を良く理解していた】 ノンフィクションの醍醐味が味わえる一冊 前回告白した通り、ここ最近は小説しか受け付けない身体になってしまい小説ばかり読み耽っている。しかしながら、そのような身体に関係なく本はやってくる。そして…

小説しか受け付けない

【引き続き小説の海に溺れよう】 やや中毒気味 ここ最近、小説しか受け付けない身体になってしまった。多島斗志之の『症例A』以降、積ん読というよりも塩漬けされていた小説を中心にばくばくと消化中だ。まさに"小説まみれ"の生活を送っている。まみれとい…

〈本〉『トランプに学ぶ 現状打破の鉄則』

【橋下徹の言うことは本当に腹に落ちる】 実行あるのみ 元大阪府知事・大阪市長である橋下徹の有料メルマガ「橋下徹の『問題解決の授業』」を加筆・修正して書籍化したもの。 トランプに学ぶ 現状打破の鉄則 作者: 橋下徹 出版社/メーカー: プレジデント社 …

〈本〉『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』

【インプットとアウトプットの大切さを実感した】 幻想を打ち砕く ビックデータ、ディープラーニング、言葉としてはインプットされていても、その意味を問われるとちんぷんかんぷんだ。何だか凄いことができるのだろうという「分かっていない人」特有の思考…

嗜好を偏らせた場は複数持っておきたい

【男性だからこそ読むべき本】 大切な発掘場所の一つ 以前、Instagramは資源(本)が枯渇することのない永遠の漁場である、というような話をした。 もちろん、本を狩ることができるのはSNSに限ったことではない。新聞の広告は新刊の重要な情報源だし、以下で…

〈本〉『池上彰の世界の見方 中国・香港・台湾 分断か融合か』

【さすが池上彰】 これほど付箋を貼りまくった本はない 東京都立桜修館中等教育学校での講演がもとになっている。池上彰に「いい質問ですね」を連発させる生徒の皆さんが素晴らしい。中国という国の成り立ちを改めて学習するのに最適な一冊だった。 池上彰の…

タコおた

【タコに魅せられて】 タコおたの彼 あることが目的で聖地・八重洲ブックセンターを訪問した。さすが、聖地。お目当ての専門書が当たり前のように置いてあり、どれを購入すべきかの判断ができた。 今回は店内を回遊して読みたい本を拾うことはしなかったが、…

〈本〉『ジハードと死』

【宗教が根源にあるのではない】 妙に腹に落ちる 出口治明氏が、著書『哲学と宗教全史』に関連して紹介していたので興味を持った一冊。 ジハードと死 作者: オリヴィエロワ,Olivier Roy,辻由美 出版社/メーカー: 新評論 発売日: 2019/07/03 メディア: 単行本…

読みたい本をどのように拾うか

【資源が枯渇することのない永遠の漁場】 Instagramで バツイチの精神科医・榊、彼が担当することになった十七歳の少女・亜左美、そして臨床心理士の由起。三人の男女を中心に物語が進んでいく。それとは別に、ある疑惑を追い掛ける国立博物館の職員・江馬遥…

〈本〉『医者も驚いた! ざんねんな人体のしくみ』

【「へーっ」を繰り返させられた。】 懐が深い PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)というメルマガで本を拾っていることは以前に紹介したが、こちらの本もその一つ。出版社に関係なく(プレジデント社に限らず)紹介している。懐が深い。 allblue300…

これもまた、読書の楽しみ

【読むという行為以外でも楽しむことができる】 本の質を上げていく 日本経済新聞でこのような記事を見つけた。 「誤記や捏造・・・揺らぐ出版」 最終面「文化」欄の記事だ。刊行数の増加に伴い、きめ細かい編集ができなくなっているというもの。二つの書籍…

〈本〉『アレクサ vs シリ ボイスコンピューティングの未来』

【シリは腐ってもシリなのか】 現在とこれからの展望 表紙を飾る、四つのボイスコンピューティングの雄。この世界の覇者となるのは「誰」なのか。 Amazon AlexaGoogle AssistantApple SiriMicrosoft Cortana アレクサ vs シリ 作者: ジェイムズ・ブラホス 出…

見方が変わった

【食わず嫌いを反省】 一石を投じてくれた PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)というメルマガを購読している。その中で、元大阪府知事・大阪市長である橋下徹の有料メルマガの一部を紹介しているものがある。これのとある記事を見て、橋下徹に対す…

〈本〉『黒い賠償 賠償総額9兆円の渦中で逮捕された男』

【真に受けても良いと判断した】 二〇一一年四月二八日に福島原子力補償相談室が開設され、岩崎は賠償係となった。福島原子力補償相談室とは、原発事故の被害に関する書類の受付や相談の窓口である。 黒い賠償 作者: 高木瑞穂 出版社/メーカー: 彩図社 発売…

久し振りに読み返してみた本

【これからも版を重ねていってほしい】 妖怪並み 本を読んでいると、ちょいちょいその姿を現わす本がある。中野千枝『タテ社会の人間関係』だ。先日も『日本の天井』を読んで「また出た!」と思わされた。 allblue300.hatenablog.com 私が『タテ社会の人間関…

〈本〉『日本の天井 時代を変えた「第一号」の女たち』

【差別と捉えるか、区別と考えるか】 開拓者たちの物語 ヒラリー・クリントンがドナルド・トランプに敗北した時、しきりと繰り返された言葉があった。ガラスの天井だ。 日本にはガラスの、いや鉄か鉛でできていた天井があった。出ること、伸びること、知るこ…

〈本〉『フードバンク 世界と日本の困窮者支援と食品ロス対策』

【そもそもの議論が置き去りにされていないか?】 まず出だしで引っ掛かった 1967年にアメリカのアリゾナ州で誕生したフードバンク。世界初のフードバンク「セント・メアリーズ・フードバンク」は、1975年に政府から補助金を受けてアメリカ全土にフードバン…

台風がぶっ飛ばしたもの

【いつかなりたい、訪ねてみたい】 おのれ、台風め 久し振りに(本当に久し振りに)幹事も務める読書会に参加するはずだったのに、台風が移動手段をことごとく破壊して、読書会をぶっ飛ばしてしまった... おのれ、台風め。 モンテレッジォ 小さな村の旅する…

寂しいけどこれ現実なのよね

【腹に落ちずとも得られるものはある】 腹に落ちない しばしば味わいたくはないものの、生きていれば腹に落ちないこともある。それにしてもこの見事な腹に落ちない感覚をどう捉えるべきだろうか。貴重なものだと考えるべきなのだほう。自分が生きている現実…

〈本〉『決断の法則 人はどのようにして意思決定するのか?』

【ブーメランのように戻ってきた】 まさにODAだ 『OODA LOOP』で紹介されていた一冊。 決断の法則―人はどのようにして意思決定するのか? (トッパンのビジネス経営書シリーズ) 作者: ゲーリークライン,Gary Klein,佐藤洋一 出版社/メーカー: トッパン 発売日:…

〈本〉『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』

女子は楽しめるのだろうか? しばらく積ん読されていて本棚の肥やしになりかけていた本を、肥やしになってしまう前に引っ張り出してみた。疲れた脳味噌でも読めそうなので、まさに脳味噌がぐでぐでに疲れている時に読んでみた。いやはや、先週は忙しかった。…

デジタル疲れという感覚がわからない

【小売りは不滅なのである】 デジタルネイティブとは感覚が異なる? 先週金曜日の日本経済新聞朝刊で「デジタル疲れ、実店舗復活か」という記事が目に留まった。オワコンと揶揄されていたブックオフが、メルカリの台頭で押し上げられた中古市場で恩恵を受け…

〈本〉『日本の異国 在日外国人の知られざる日常』

【外に出ずとも異文化に触れられる】 ダイヤモンド・オンライン 最近、ここで本を拾うことが多い。 毎朝届くメルマガの中で気になったものに目を通している。寄稿者の出版物に紐づいた記事が多いので、興味を持てば本も読んでみようかということになる。そん…

〈本〉『ティール組織 マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』

【何とも凹まされる読書だった】 腹に落ちなかった 気にはなっていたがスルーしていた一冊。とあるレビューを見て読んでみる気になった。読み方を元に戻したので(縦から横へ)がっちり読み込んだわけではないのだが、結論としては、私の腹には落ちてこなか…

〈本〉『OODA LOOP 次世代の最強組織に進化する意思決定スキル』

【再読必須の一冊】 解説が良い まず始めに。この手の本はあとがきや解説から読むことを常としていたが、読書感が鈍っているせいか、つい真正面から取り組んでしまった。もちろん、悪くはない。が、より良いのはやはり「おしり読み(あとがきや解説から読む…

脱毛のお陰でふっ切れた

【読書は娯楽だ】 脱毛の歴史 作者: レベッカ・M・ハージグ,飯原 裕美 出版社/メーカー: 東京堂出版 発売日: 2019/07/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 縦から横に戻してやった 図書館で目に飛び込んできた本だ。昔は(という程の時間軸では…

「普通の人」になってしまったという悩み

【悩むのではなく考えよう】 バーテンダーが黒服に... スナック形式の読書会で幹事を務めていた。ここのところ読書会に参加できていない反省を込めて、過去形にしてみた。 我らが読書会はスナック形式。発起人であるママ、店(読書会)を切り盛りする頼りに…

〈本〉『かがみの孤城』

【天使な読者と悪魔な読者】 読者は天使なのか悪魔なのか 姪が読み、彼女の父親(私の弟)も読んだということなので手を出してみた。初めての辻村深月だった。素直に楽しめたし、感動した場面もあった。他の作品を読んでみても良いなと思った。そう振り返り…

〈本〉『死に山 世界一不気味な遭難事故 《ディアトロフ峠事件》の真相』

【著者の次回作に期待したい】 久し振りにのめり込んだ 本を読むペースが随分と落ちてしまった。加えて、読了後の感想を書く頻度も低くなってしまった。かつては一日一冊以上を読み、必ず所感に落とし込んでいた。なんとも寂しく感じてはいるものの、本を読…