本と酒があれば、人生何とかやっていける

読んだ本の感想や気付きを中心に、雑感をつらつらと綴っていきます

〈本〉『もろだしガールズトーク』

【これだから、読書は止められないのだ】

最後まで我慢せよ

タイトルに偽り無し!我が生涯に一片の悔い無し!(ラオウ

 

なんだ、この出だしは... と思われた方、意味不明で申し訳ない(土下座)。この本はこんな調子のオンパレード。撤退も読書の選択肢のひとつ。趣向に合わなけば即撤退。お口に合わなければすぐ吐き出す。読むか読まぬかはあなた次第。しかしながら、タイトルからはうかがい知れない奥行きがある。どんな方でも、一読することをお勧めしたい。読み始めた方は、出さずに我慢すること!もとい最後まで我慢して読むこと!

 

もろだしガールズトーク ~アラサー流 愛とエロスと女磨き~

もろだしガールズトーク ~アラサー流 愛とエロスと女磨き~

 

 

タイトルに偽り無し

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』という本を読んで興味を持った。出会い系サイトで... は面白い本ではあったのだが、タイトルに偽りあり!と叫びたくなる内容だった。なぜそう感じたのかは以下を参照願いたい。

 

 

出会い系サイトで... とは対照的に、この本はタイトルそのまんまの一冊だった。というよりも、少しは遠慮しろよ(笑)と思ってしまう内容だ。電車の中で読んだからなおさらそう感じたのかもしれない(そもそも、この本を電車で読むのが間違えている)。

 

もろだしとはいい度胸だ。パンチラ程度だったら許さねぇぞ... と臨んでみたら、見事なカウンターパンチをくらってしまった。一発でマットに沈み、投げ込まれたタオルを著者に手渡し、お願いですから少しは隠そうとして下さい... 懇願する有り様。いやはや、参った。そして、笑った。タイトルに偽り無しの一冊だった。

 

我慢して良かった...

男子の前では素直にエロを語れない。エロな会話は女子会に限る。しかも、出入り禁止を避けるために誰かの家で!そう、ここは男子が覗くことのできないワンダーランド。野次馬根性で読んだ私は、とにかく楽しめた。しかし、それだけでは終わらなかった。

 

ゲスでアホウな女たちが、好き放題にエロを語った一冊です。人生の役に立ったりはしないけど、気楽に読んで下されば幸いです。

 

人生の役には立たないが、アソコはしっかり立ってしまう(爆)著者につられて、くだらない下品な言葉がつい飛び出してくる。謙遜なのか、はたまた牽制なのか、著者は役に立たないと言っているがそんなことはない。お口に合わない方も最後まで読めば「我慢して良かった...」と感じるに違いない。

 

恋愛と結婚の違い

終盤では、エロはどこにいったんだ!?と驚かさせる、核心をついたつぶやきがポツリポツリと連発される。エロを、愛を、辛酸もふくめて舐めつしているからこその、本質を鋭くついてくる指摘には恐れいった。少し長くなるが、引用する。

 

恋愛はエゴイズムの愛で、結婚は無償の愛じゃないかと。つきつめると、恋人に求めるのは、"自分に快楽を与えてくれること"で、ダンナに求めるのは、"相手が幸せにいてくれること"。

 

そしてこう続く。無償の愛とは、物足りないモノである、と。どういうことかと言うと、もろだしガールズトーク的に直球を投げてしまうと「ダンナにマンコは痺れないね」となる。恋愛に求めるものと結婚に求めるものは異なり、恋愛で得られるものと結婚で得られるものは異なるのだ。

 

恋愛は修行っぽい要素もあるけど、結婚はそうじゃない。人は恋愛で傷ついて成長したりするけど、結婚は快適に暮らせる巣作り。

 

本書の雑感

終盤で悟りのごとく現れるこの手の著者の金玉もとい金言には恐れ入った。はっきり言って、ここまで自分の言葉で恋愛や結婚についで語り切る自信が、私には無い。それだけ良い経験も悪い経験もしてきたからこそ(ハズレの経験が多そうだが...)、はっきりと主張できるのだと恐れ入った。

 

エロい会話に飢えている女子も、結婚生活に疑問を感じているあなた達も、単なる野次馬根性の男どもも(私はこの部類)、この本で色んな楽しみ方ができると思う。思わず当たりを引いて嬉しくなった。これだから、読書は止められないのだ。