本と酒があれば、人生何とかやっていける

読んだ本の感想や気付きを中心に、雑感をつらつらと綴っていきます

〈本〉『帯状疱疹の痛みをとる本』

セカンドオピニオンの一助として】 

帯状疱疹を発症した...

約一ヶ月前に「帯状疱疹」を発症して、現在は「帯状疱疹後神経痛」と思われる症状に悩まされている。連休前に皮膚科で紹介された「ペインクリニック」と呼ばれる診療所を往診した際に感じた戸惑いを晴らしてくれた本を紹介したい。
 
〈参考までに〉
帯状疱疹(たいじょうほうしん)◆
子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が、過労・ストレス・加齢などによって再活性化して、神経に炎症を引き起こす症状。帯のように疱疹が広がることからこう呼ばれている。
帯状疱疹の発症によって神経が損傷・変性したことにより、神経そのものにダメージが残り痛みのもとになる症状。
◆ペインクリニック◆
痛みを取る専門家を擁し、痛みを和らげることを専門とする医療機関や診療科。患者から痛みの強さや痛む部位などを聞いて、治療を行う。
 

人生最大の苦痛だった...

帯状疱疹、辛かった... 私の場合は顔面の左側に発症し、おでこから左眼の上にかけて疱疹が出た。抗ウイルス剤を投与し始めた時の痛みは尋常ではなかった... 頭の中でウイルスが抗ウイルス剤と戦うので、左眼に感じる痛みは凄まじいものがあり、「やめてくれ〜(泣)暴れないでくれ〜(泣)」とうなされながら数日を過ごすことになった。皮膚科の先生に「今まで感じた最高の痛みが10だとしたら今はどれくらい?」と聞かれて、うなだれながら「10以上です(泣)」と情けなく答える始末。あの痛みはもう二度と体験したくない...
 

増えていく病院...

一週間寝込んで、次の一週間で病院が一つ増え(眼科)、また次の一週間で病院がもう一つ増えた(ペインクリニック)。第1ステージが一つ目の病院(皮膚科)だとしたら、現在はほぼ第2ステージ(眼科=帯状疱疹の目への影響)を乗り越えて、第3ステージに向かうか否かの段階にいる。ちなみに、第1ステージの皮膚科で「合併症が怖いから早く眼科に行きなさい」と言われ、同じく皮膚科でペインクリニックへの紹介状を書いてもらった。この帯状疱疹が人生初めての重い病だった私は、紹介状というものを初めて見た。
 

戸惑いを晴らしてくれた一冊

これからその階段に足を掛けようとしている第3ステージが、帯状疱疹後神経痛に対する治療。これが本日の主題で、以下の本が私の戸惑いを晴らしてくれた一冊だ。

 

帯状疱疹の痛みをとる本 (健康ライブラリーイラスト版)

帯状疱疹の痛みをとる本 (健康ライブラリーイラスト版)

  

何があったのか?

何を戸惑ったのか? 皮膚科の先生がきちんと説明してくれず、かつ自分もしっかりと確認しておかなかったので、いきなり「神経ブロック」という注射療法をすると聞いて「え〜っ!!」と驚いてしまったのだ。
 
ペインクリニックの先生ができた人で、「そうですよね。いきなりじゃあ、びっくりしますよね。」と大人の対応をしてくれたので助かった。発症してから三週間未満だったこともあり、連休明けに症状が残っているようだったら今後の方針について相談しましょうということになり、初日は針を刺されずに済んだ。
 

無知の恐ろしさ

知識が皆無の自分としてはセカンドオピニオンが欲しいところ。と言うわけで、いつもの如く本を頼りにした。たまたま手に取ったこの『帯状疱疹の痛みをとる本』がとても分かりやすく、頭の中の霧がぱーっと晴れたように感じた。ぶっちゃけ、やや「怪しげ」に感じていたペインクリニックに対して、安心して足を向けることができる気持ちになったというわけだ。
 
表紙に「この痛み、帯状疱疹? それとも帯状疱疹後神経痛?」とあるように、まさに今の私にうってつけの本だった。まず「帯状疱疹帯状疱疹後神経痛の違い」から書き出しており、タイトルに偽りなく帯状疱疹の痛みに関して見開き2ページで分かりやすく解説してくれている。私にとってありがたかったのが、ペインクリニックに関する記述がしっかりされていたこと。
 
痛みをやわらげることを専門としている医療機関や診療科。患者さんから痛みの強さや痛む部位などを聞いて、治療をおこなう
 

知れば一安心

ペインクリニックという横文字と神経ブロックという注射療法に戸惑いを感じていた私にとって、このような専門がいて、このような治療を行っていると知ることができたのは、気持ちに伸し掛かっていた重石が取り除かれたように感じ、本当に安心できた。
 
そればかりではなく、「なぜ帯状疱疹になってしまったのか」という説明も含めて、既に通り過ぎたステージを振り返ると同時に、今後どのようにしていくべきかを考える上でも大変参考になった。
 

本書の雑感

繰り返しになるが、何よりも助けになったのは、無知ゆえに眉をひそめていたことに対して、色眼鏡を通して見ていたことに対して、安心して向き合える気持ちにさせてくれたことだ。それで全てが解決するわけではないものの、この本は帯状疱疹を発症してしまった人にとって、セカンドオピニオンの一助になる一冊だと思う。通っている病院や治療法に何らかの不安がある人は読んでみてはどうだろうか。